このコラムは毎月10日マックスホームで発行しているコラムの
一部を抜粋したものです。
気宇壮大
2006/12  vol.62
 暮れも押し迫って参りました。街中の至る所からはクリスマスソングが聞こえ、冬枯れの街にも光のページェントの灯が彩りを添えようとしています。巷では今年を締めくくる十大ニュースや流行語が飛び交い、まるで新しい年へのカウントダウンが始まっているかのようです。
皆様にとって2006年はどのような年でしたでしょうか?当社は年頭の計画通りチャレンジングな一年となりました。おかげ様で皆様からのご協力のもと数々の成功事例に恵まれましたが、その一方では残念ながら失敗に終った取り組みもありました。何れも今後の展開に欠かすことの出来ない経験をしたことに違いはありません。
さて、不動産業界では都市部での地価の回復そして高騰と目まぐるしく市場が動きました。正に特需に沸いた一年と言えるでしょう。一方、住宅市場においても税制の下支えに加え、値ごろ感への駆け込み需要も手伝ってか消費マインドも幾分回復傾向にあるように思います。しかしながら、最近の建築資材の高騰は今後の市場にどんな影を落すのでしょうか?
 我が国の景気は2002年2月から拡大を続け、遂にはあのいざなぎ景気越えを記録しました。それにもかかわらず景気拡大の実感が少ないのは、実質経済成長率にあると言われています。いざなぎ景気が11?12%、バブル景気が約5%の成長率だったのに比べ、今回は年1?2%程度の成長です。市民の所得に還元されないのも頷けます。加えて日本の経済は成熟期に突入したとよく言われますが、個人消費の低迷は人々の嗜好の分散により生じているのではないでしょうか?これまでの一億総横並びの時代とは違って、モノ余りの時代故にとりあえず食うには困らない、必要なモノを必要な時に必要な分だけ買う。現代はライフスタイルに合わせてこだわりのモノや時間、空間等を買う時代です。消費者は対価に見合う価値と意味を求めているのだと思います。よって、消費対象が多岐にわたるため供給側も商品の絞込みが難しくなります。並べておけば売れる時代ではなくなったのです。更に情報網の発達と嗜好変化のスピードはロングセラー商品が育ちにくい環境をもたらしているとも言えます。当然、商品の短命は開発コストや販促費等のコスト面にも少なからず影響してきます。
 これに対し、供給側が激変する市場の中で戦略を変えることは必要なことですが、市場に一喜一憂し過敏に反応し過ぎるが故に、流れを掴めないまま流行を後追いしてしまう。そして、いつの間にか理念やこだわりまでも置き去りとなり自社のカラーまで見失ってしまう。このような悪循環、少しばかり考えさせられます。
良い事例をひとつ。実用高級腕時計の代名詞ロレックスは、長きにわたり大幅なモデルチェンジを行なっていません。もちろん、新機の投入や細部の改良、ムーブメントの入れ替え等、商品力確保には余念がありません。基本を変えずに絶えず進化する。これが時代を超えて世界中の人々から支持されている理由でしょうか? 参考にしたいものです。
 末筆になりましたが、来年も皆様にとって素晴らしい一年になりますようお祈り申し上げます。
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