2020年11月 vol.228
2020年11月10日
朝晩の冷え込みとともに、街路樹も色づきはじめ秋の深まりを感じるこの頃ですが、皆様はいかがお過ごしでしょうか?
海の向こうアメリカ大統領選挙では、史上稀に見る接戦の末バイデン氏が勝利しました。まだまだ混乱は続くと見られますが、我が国との関係や世界経済へのインパクトなど関心も尽きません。
さて、国内ではGoToトラベルによる効果もあってか、市街地や観光地にも賑わいが戻って参りました。先日、研修のため箱根を訪ねましたが、箱根湯本の商店街は以前に近い活気が感じ取れましたし、都内のターミナル駅も多くの人で賑わっています。こうした中、コロナの第三波を懸念する声も聞こえてきますが、経済優先に舵を切った以上、うまくウィルスと共生していくしかないのでしょう。それでも欧州各国が外出自粛を再発動するなど混乱が報告される中において、国内の重症化率は極めて低い水準をキープしていること自体、奇跡と言えるのではないでしょうか?
一方、コロナによる経済への影響は楽観できません。その影響は、製造業、運輸業、飲食業、観光業など多岐にわたります。ここでは、身近な例をオフィシャルに公表できる範囲でお話ししておきます。ある製造業に従事する方は、コロナによる工場内の減産で残業が激減し住宅ローンの返済が立ちゆかなくなったことから、住宅の売却を検討されています。他方では、同じ製造業でも次のような悩みを抱えている企業がありました。巣ごもり消費で受注も順調のため、本来ならば増産体制を敷くタイミングなのですが、工場内のソーシャルディスタンスを確保する目的で稼働率を下げざるを得ず、従業員のシフトに苦慮しなければならないという、なんとも皮肉な現実に直面している企業もあるのです。先に全日空が従業員の一時受け入れを多くの企業に打診するという窮状が報道されたばかりですが、多くの企業が大なり小なり影響を受け、巡り巡って消費にも暗い影を落とそうとしています。聞くところによると、給付金の支給後は国民の貯蓄額が一気に増大したそうで、決定まで紆余曲折のあった経済対策は、消費を喚起するどころか、多くが貯蓄に回るという期待外れの結果に終わったと言えます。
最後に少しだけ不動産の話題に触れておきたいと思います。ご記憶の方も多いと思いますが、ある事件が発覚するまで、サラリーマンによる中古アパート投資がブームでありました。公務員や大企業など職域が良ければ年収の10倍程度の融資を受けることができましたし、更に運用実績を積むことにより銀行は第二、第三の物件の融資にも積極的に対応しました。
ところが、2年ほど前にシェアハウスを展開していたスマートデイズとスルガ銀行の不正融資問題が発覚し、金融機関の姿勢は一変しました。事件後、金融庁からの通達のもと各行が硬化をはじめ、その結果、これまでフルローンで調達できた融資も相当額の自己資金を求められるようになり、サラリーマンが簡単にアパートを購入できる環境ではなくなったのです。当然のことながら、これまでサラリーマンオーナーをターゲットに転売目的に仕入れられた投資物件は一時不良在庫と化し、転売を目的とした専門業者は苦境に立たされました。
あれから2年、金融機関も一時に比べ、融資に対する姿勢が柔軟になりつつあるようです。一時は、土地セットの案件の場合、土地購入費用は相当額の自己資金が求められることが浸透しつつありましたが、今は若干ハードルが下がったように伺えます。もちろん、計画には、以前よりも入居率や修繕費などで厳しくストレスがかけられ、計画の具体化には目的と資産背景、更には事業の安全性が重視されることは言うまでもありません。
当社でも積極的に資産活用のお手伝いを行っており、来春には複数の新築アパート、新築店舗の完成が予定されております。資産活用の件でお悩みのことがございましたら、まずは当社へご相談下さい。