2021年1月 vol.230
2021年01月08日
明けましておめでとうございます。昨年は、世界中が新型コロナという未知のウィルスとの闘いを強いられた一年となりました。国内でも多くの感染者が確認され医療現場のひっ迫が懸念されています。経済においても企業規模の大小を問わず多くの業種が何らかの影響を受け、正に未曽有の危機に晒されたと言えます。それでも、本年前半にはワクチンの供給が開始されるなど、若干期待できるニュースも報じられております。こうした状況下ではありますが、昨年延期を余儀なくされた東京オリンピック・パラリンピックが予定通り安全に開催されることを切に願います。
さて、本年はウィズコロナの新しい社会構造が構築される一年となりそうです。オンライン会議やリモートワークなどのデジタル化が益々加速するものと考えられ、私ども不動産業界においても、オンラインによる物件案内や重要事項説明など、お客様のニーズに適応する仕事のバリエーションが求められます。当然のことながら、我々の意識も変えてゆかなければなりません。
ここで少しだけ昨年の不動産市況を振り返ってみたいと思います。春に緊急事態宣言が発令された際には、我々不動産業界も皆戦々恐々としておりましたが、喉元を過ぎてみれば聞こえてくるのは「市場は動いている、悪くない」の声でした。マクロ的には、世界の投資マネーが比較的安全な東京の不動産市場に向けられるなど、大方の予測を覆し取引は堅調に推移しました。住宅では、テレワークが進み巣ごもり需要で在宅時間を優先する傾向が高まり、建売住宅や分譲マンションはコロナ禍の逆風でも売れています(数値上の落ち込みは、マンション各社の販売調整にあるとの見方もあります)。同じ住宅でも感染症対策により、打ち合わせ時間が制約される注文住宅の苦戦が伝えられています。明暗を分けるように、テナントビルでは飲食店や小売店の撤退に伴い空室が目立ち始めており、今回の緊急事態宣言が追い討ちとならないことを祈ります。
次に昨年の当社ですが、多くの住宅地の供給や建売住宅の販売と仲介の機会に恵まれ、宮城県内はもとより、遠くは九州、東北各地、都内の物件でも様々なドラマに立ち会う機会を頂きました。そして、新築アパートの供給でも微力ながら企画から携わることができました。物件によっては今春の完成前に満室となるなど早くも完成が待ち遠しく感じられます。事業系では、セレモニーホールやドラッグストアの開店にも携わる機会を頂き、オープン以来盛況との報告を受け嬉しく思っております。同様に某上場企業の仙台支店新築移転工事が3月完成引渡しを迎えます。本件は長年駐車場として利用されてきた広大地を有効活用の一環としてご提案させて頂き実現したものです。更に長い時間をかけ実を結んだ仕事もあります。地権者集会から始まった幼稚園計画には、足掛け3年の歳月を要しましたが、様々な課題をクリアしようやく着工にこぎつけました。また、6月には新規店舗の開店が控えておりますが、こちらは旧店舗の老朽化に伴う建て替え工事のため難易度も増しました。至近距離には既に建売住宅の供給も完了し、商業と住宅の近接は地域活性化の起爆剤になるものと期待しております。これらの事業は、多くの皆様のご協力があって実現したものであり、この場をお借りしあらためて感謝申し上げます。
丑年は相場の世界では「牛のつまづき」と言われるそうです。コロナ禍で経済が疲弊する中、当然のことながら巡り巡って不動産市場にも影響が及んでくるものと覚悟して臨む年と位置付けております。これまでの皆様とのご縁と経験を大切にしながら、当社ならではの業務のバリエーションを武器に総合力で乗り越えたいと考えております。そして、今夏には新たな移転先上杉の地に新社屋の建築を予定しており来春の完成を目指すべく、その準備のための重要な年でもあります。
本年は次のMISSIONのもと皆様の大切なご資産を社員一丸となってサポートして参りますので、お引き立てのほど宜しくお願い致します。
Mission2021
我々は、課題の達成のため、常に創造と追求を怠らず最善の方法を導き出す。
真剣徹底の精神と緻密な計画のもと、積極的にチャレンジし、成果が得られるまで改善継続すること。