2022年12月 vol.253

2022年12月09日

師走に入り急に冷え込みが厳しくなってまいりました。街中がクリスマス一色に彩られ、いよいよ2022年もフィナーレへと近づいて参りましたが、今年は皆様にとってどのような一年でしたか?恒例となりましたが、今年もご一緒に一年を振り返ってみたいと思います。

 

 まず、今年の新語・流行語では「村神様」が大賞に選ばれました。納得の結果だと思いますが、あとひと月ずれていたら、サッカーワールドカップに関連する「ドーハの歓喜」や「ブラボー」などというワードも良い線いったのではないでしょうか?そして、間もなく今年の漢字が発表されます。昨年はオリンピックイヤーにちなみ「金」でしたが、今年はどうでしょうか?過去には「戦」や「災」なども選ばれています。すでに応募は締め切られていますが予想してみて下さい。

 

 さて、今年も年明け早々からまん延防止が発令されるなどコロナ禍のスタートとなりました。2月の北京冬季五輪大会で日本は過去最多のメダルラッシュに沸きました。そして、平和の祭典の裏で今年最大の出来事とも言えるロシア軍によるウクライナ侵攻が始まったのです。3月には宮城・福島を震度6強の地震が襲いました。多くの家屋が被災し、東北新幹線の運休など各所に地震による爪痕を残しました。4月にはプロ野球ロッテ佐々木朗希投手が完全試合を達成しました。後には東北福祉大のゴルフ蝉川選手が男子ツアーを制すなど、最近の東北関係者の活躍は目を見張るものがあります。知床遊覧船の沈没事故で多くの犠牲者を出したのは北海道の寒い春先の出来事でした。5月には沖縄復帰50年を迎え、記念式典が行われました。また、バイデン大統領の来日もあり話題となりました。6月には、堀江謙一さんが83歳でヨットによる太平洋横断を記録。プロ野球ではノーヒットノーランが2試合記録されています。

 

 7月には、奈良で選挙応援演説中の安倍元首相が凶弾に倒れるという衝撃的な事件が発生しました。身勝手極まりない暴挙に怒りを覚えましたが、怒りや悲しみも冷めやらぬうちに、国葬をめぐる議論や事件の背景となった旧統一教会の問題など、事態は思わぬ方向へ展開したのです。スポーツ界では、宮城出身のフィギュアスケート羽生結弦選手が現役引退、プロ転向を表明。8月は全国夏の甲子園大会で我が宮城の仙台育英高校が東北勢として初優勝の快挙を成し遂げ、深紅の大優勝旗が白河の関を越える歴史的瞬間に東北中が熱狂し短い夏を締めくくりました。9月には賛否の渦巻く中、安倍元首相の国葬儀が執り行われました。遠く、イギリスでは在位期間70年のエリザベス女王が逝去されました。10月、韓国ソウル梨泰院のハロウィーン圧死事故は、邦人2名を含む154名もの犠牲者を出す歴史的大惨事を招きました。前述の流行語大賞プロ野球ヤクルト村上選手は、史上最年少での三冠を達成。日本一の座こそオリックスに譲りましたが、若きニューヒーローの誕生に日本中が沸きました。メジャーリーグでも二刀流大谷選手が大活躍、最後までMVP争いに食い込むなど、今年もポテンシャルの高さを世界に示しました。11月は、442年ぶりとなる皆既月食と天王星食が同時に見られる天体ショーが全国各地で観測されました。次回は322年後だそうです。サッカーワールドカップカタール大会では、日本がドイツを破り、スペインも撃破し、2大会連続で決勝リーグ進出を果たしました。決勝リーグではクロアチアに激闘の末惜敗し、ベスト16の壁を超えることはできませんでしたが、ドーハの悲劇から30年、誰もが日本サッカー界の新時代到来を確信した瞬間でした。個人的には、13日のボクシング井上尚弥選手の4団体統一戦が楽しみです。彼なら歴史を塗り替えてくれることでしょう。

 

 こうして一年を通して見ると、ロシアのウクライナ侵攻に端を発したエネルギーや食糧問題。急激に進行した円安は物価高を招き国民の家計を圧迫しています。北朝鮮からはミサイルが頻繁に発射されるなど、地政学的な緊張が高まっています。東京五輪をめぐる汚職や談合問題は、未だに蔓延る利権主義を象徴しているかのような出来事でした。

そして、今年も多くの著名人がこの世を去りました。中でも私が人生において大きな影響を受けた京セラ創業者稲盛和夫氏、元プロレスラーアントニオ猪木氏にはこの場をお借りして哀悼の誠を捧げます。

 

 コロナは第8波を迎えましたが、国内メーカーの経口薬が承認されるなど、長いトンネルの出口も見えつつあります。2023年が皆様にとって最良の一年となることを祈念し、ペンを置きます。