2024年12月 vol.277
2024年12月10日
暖冬の影響で遅れて色づいた街路樹にイルミネーションが灯り師走の街に彩を添えています。今年も残すところ20日あまり、寒さとともに慌ただしさも増してまいりました。2024年は皆様にとってどのような一年でしたか?2024年の新語・流行語大賞は「ふてほど」が選ばれましたが、そんな一年を皆さんと一緒に振り返ってみたいと思います。
元旦早々に石川県能登地方を襲った震度7の地震は、死者400人を超す大災害を引き起こし、日本列島に衝撃が走りました。翌2日には、羽田空港で日航機と海保機による衝突事故が発生し、海保機の乗員5名が死亡する痛ましい出来事が続きました。2月に入り、H3ロケットの打ち上げ成功のニュースが飛び込んできました。そして、2月22日、相場の格言辰巳天井の如く日経平均株価は34年ぶりの最高値を更新、歴史的瞬間を迎えたのです。3月には、北陸新幹線が延伸開業し東京・福井間が3時間弱で結ばれることになりました。同じ月、日銀は遂にマイナス金利解除に動き出しました。実に17年ぶりとなる金利のある社会が現実となりました。
新年度4月には、海上自衛隊のヘリが墜落し8名が死亡する痛ましい事故が起こりました。円安が34年ぶりに160円の水準まで進んだのも4月の出来事です。東北高校出身のダルビッシュ投手が日米通算200勝の快挙を達成したのは5月のことでした。早くも折り返しの6月の話題です。自動車・二輪車メーカー5社による型式指定の不正申請が発覚し、消費者の間に不安が広がりました。7月には、20年ぶりとなる新紙幣の発行が開始されました。当初珍しかった新紙幣もだいぶ普及したように思います。そして、7月26日に開幕したオリンピックパリ大会では、無観客の開催となった東京大会のうっぷんを晴らすかのように日本選手団の活躍は目を見張るものがありました。結果は金12個、銀13個、銅12個のメダルラッシュで日本中が歓喜に沸きました。
8月には宮崎県沖を震源とするマグニチュード7.1の巨大地震が発生。気象庁は南海トラフ地震の発生が平時に比べ高まったとする臨時情報を初めて発表しました。夏の甲子園大会では、京都国際が初優勝を飾りました。宮城県大会で王者仙台育英を破り初の甲子園に臨んだ聖和学園は残念ながら初戦敗退となりましたが、同校の歴史に新たな1頁を刻みました。地元の話題を一つ、創建1300年の記念すべき年を迎えた多賀城市では、多賀城碑が念願の国宝に指定されました。政治では、当時の岸田総理が自民党総裁選不出馬を表明し、退陣の意向を明らかにしました。そして、9月に入っても猛暑が続き、猛暑日の地点数も過去最多となり、有難くない記録更新となりました。奥能登を襲った集中豪雨は、被災地の復興に追い打ちをかけるように大きな被害をもたらしました。明るい話題では、宮城出身の囲碁一力遼棋聖が国際棋戦「応氏杯世界選手権」で初優勝を飾り、日本棋士による主要国際棋戦の優勝では19年ぶりとなる快挙を遂げました。アメリカでは、SHOGUNがエミー賞18冠を達成、海を渡った真田広之さんが主演男優賞の栄誉に輝きました。そして、今年もこの人がやってくれました。今や日本が誇る世界的スーパースター大谷翔平選手が前人未到の50-50を達成。後に記念ボールが大リーグ史上最高値となる約6億6千万円で落札され話題となりました。
10月1日石破総理が誕生、新内閣が発足しました。同じ月、ノーベル平和賞が被団協に授与されることが発表されました。27日に投開票が行われた衆院選では、与党が過半数割れに追い込まれ、石破内閣は少数与党として厳しい船出を迎えたのです。11月には、プロ野球DeNAベイスターズがリーグ3位からクライマックスシリーズを勝ち抜き、下剋上による日本一を果たしました。不信任により失職した兵庫県知事は出直し選挙で再選を果たし、良くも悪くも日本中から多くの注目を集めました。海の向こうアメリカでは、トランプ氏が大統領選に勝利し返り咲きを決めました。大谷選手の移籍で注目を集めた大リーグドジャースは8度目となるワールドシリーズ制覇を達成。年間MVPには二年連続満票により大谷選手が受賞しました。いよいよフィナーレ12月に入りました。お隣韓国では非常戒厳令が宣布され混乱が収まりません。嬉しいいニュースもありました。日本の伝統的酒造りがユネスコの文化遺産への登録が決定しました。
今年は、昨年にも増して世界情勢が混沌とし、国内では自然災害や強盗事件など悲惨で恐怖を覚えるような出来事が続きました。更には昨今の物価高が我々の暮らしに影響を及ぼしています。来年は、我が国にとって明るい未来を描けるような素晴らしい年となることを願ってやみません。